2011/08/15 ～3日目前半～



朝6:00頃目覚める。
部屋の窓から外を眺めると、朝鮮人民軍兵士がホテル近くの工事現場に1人居て、作業員らしき人達もちらほら。
共和国の朝は早い。

昨日に男Gをドンジ（同志）と呼ぶ事を許可されてから、時々同志と呼んだ。
記載も男G→同志に変更する。

朝6:30頃、ホテル吹き抜けの2階から。1Fに降りると女Gが既にロビーに居て、軽く挨拶してから朝食を取る。

朝食は都内から来られていた30代の男性会社員2人と福岡から来られていた男性と同席。
都内の人は1人は世界中を旅しているという人と、もう1人は韓国に語学留学したというさわやかな人だった。
前者の世界中を旅するが好きな人は、北朝鮮は初だったらしいが中東やら色々危ないとこも回っているらしく、
新婚旅行は南極という鉄人(1千万かけたらしい)。当然北極も渡航済。90カ国くらい行ったとか聞いたが、
そのうち悪い意味でニュースにならない事を祈るばかりである。連れの韓国に留学した人が飽きれていたのが印象的だった。
前述の旅人は外国語×だったがこの方は朝鮮語が流暢で、朝食会場のウェイトレスが朝鮮語で話しかけてきてもきっちり対応できていた。素晴らしい。
高速道路が有り得ない形でブツ切り状態で終わっているのを見たとか、どこどこのガイドがキレイだったとか、そんな話をしてくれた。

福岡の人は、夜にホテルを抜け出して平壌駅に一人で写真を撮りに行っていたら密かに誰かに通報されて
担当のガイドさんに詰められて必死で言い訳をしたとか、記念宮殿で主席のご遺体と対面した話などを語っていた。
昨日の夜に私の部屋にかかってきた電話は、そういう流れもあってもしかしたら私の所在確認だったのかもしれない（笑）。

朝食会場で貰ったミネラルウォーター。旅の間はこれで十分。日本から水を大量に用意してくる必要は無い。

タバコを運転手と男Gに、メープルティーを女Gに渡し、万景台（マンギョンデ）へ向かう。

金日成主席の生家。

万景台のガイドさん。こんな潰れた瓶しか買えず苦労した若かりし主席の事、主席の兄弟が日本の警察に拷問を受けて殺された事などを日本語で説明してくれた。その拷問の様子を詳しく聞こうとした日本人観光客が居たが、「次のお客さんが来られたので・・・」とあっさりスルー。

別の人の担当ガイドだったベテランの金さん。 インターネットで見た事あります、と言ったら笑っていた。私はインターネットに載せたりしませんから、と私のガイドに言ったら、別に載せてもかまいませんよ、と言っていた。載せたとしても、彼らはインターネットに接続できないし、確認のしようも無いから諦めているのかも。

あっちが東平壌、向こうが西平壌、と同志が説明してくれる。

火力発電所が見えた。旅行中停電は1回も無かったし、そこそこ電力事情は良くなってきているのかも。

若かりし頃の金日成主席。

地下鉄の復興駅。

大江戸線より深いかも。

私　　＜ 戦争に備えて深くしているんですか？ 同志 ＜ そうでは無いです。建設時は既に地上に建物がたくさんありましたから、それを壊さないように深くしました。

ぽちぽちボタンを押すと路線図が光る。別の日本人観光客と色々押して見たり。

軍服を来た子供が居たが、施設の子供らしい。

解放記念日の休日だけあって、人は多い。

プールの前に市民が並んでいる。

そのプールの近くの楽園百貨店。

物はそこそこ多い。ここは2Fだが、1Fには生活雑貨や食品が並ぶ。おむつや洗剤、石鹸など、日本製ばかり。私が見る限り、7割方日本製。1F入り口の良く見える所に香水、化粧品コーナーがあり、同志が香水が高いと言っていた。彼らへの日本からのお土産は、流行りの香水のミニボトルなんかも良いかもしれない。

海外仕様の日立製洗濯機。11万ウォン？ ここは本当は撮影してはいけないらしく、店員さんに注意された（女Gはケンチャナヨと言っていたのに）。値段を計算すると、1ドル=3000ウォン（実勢レート）=76円として、約\2800円。安いように思えるが労働者の平均月収が2000～3000ウォンといわれているので向こうでは超高価。

金日成花、金正日花の展示場を通過。

主体思想塔前のドキュメンタリー撮影所。

私　 　＜　鎌、金槌、ペンですね。 同志　＜　筆です。

おじいさんが孫と散歩するのどかな光景。

主体思想塔にいる現地ガイドの女性と記念撮影後、歓談。

女G	＜	Mさんは朝鮮語が上手なんですよ。Mさん話してみてください。
私	＜	えっ？全然ですよ～。（※初日のあの事か、と思いながら、別に用意していたネタを披露↓）
私	＜	チョソンインミングン チェーゴ サリョングァン キムジョンイルドンジ ケソヌン、オジンウ チリョンデ チリョンウル スヨバドゥン チョソンインミングン （朝鮮人民軍 最高 司令官 キムジョンイル 同志様に おかれましては、オ・ジンウ指令隊の 指令を 受けた 朝鮮人民軍） チェー イーイロ クンブデルル シーチャルハシンデイオ チェー サーサムイルパル クンブデクァナ トゥーグンデルル シーチャルハショッスムニダ。 （第 21号 軍部隊を 視察なさったのに続き、第 4318 軍部隊管下の 二ヶ所を 視察なさいました。） チグムブット チョソンインミングン チェーゴ サリョングァン キムジョンイルドンジ ケソ チョソンインミングン チェー サーサムイルパル クンブデクァナ （今から 朝鮮人民軍 最高 司令官 キムジョンイル同志様が 朝鮮人民軍 第 4318 軍部隊管下の） トゥーグンデルル シチャルハシン ソシグル ポネドゥリゲッスムニダ。 （二ヶ所を 視察なさった ニュースを お送り致します。）
現G	＜	うんうん。（うなずきながら聞いてくれている。）
私	＜	チョソンロドンダン チョンビソ イシミョ、チョソン ミンジュジュイ インミン ゴンワグク グッパンイオネ ウォウォオンジャン イシミョ、 （朝鮮労働党 総秘書であり、朝鮮民主主義人民共和国 国防委員会 委員長であり、） チョソンインミングン チェーゴ サリョングァン イシン、ウリダン ゴ ウリインミンエ ウィデハン リョンドジャ キムジョンイル ドンジ ケソヌン、 （朝鮮人民軍 最高 司令官である 我が党 と 我が人民の 偉大な 領導者 金正日同志様に おかれましては、） チョソンインミングン チェー サーサムイルパル クンブデクァナ トゥーグンデルル シーチャルハショッスムニダ。 （朝鮮人民軍 第 4318 軍部隊管下の 二ヶ所を 視察なさいました。） ※Youtube 朝鮮中央放送 ※教えてgoo1 ※教えてgoo2
女G	＜	おぉー、凄いですね！
現G	＜	（朝鮮語で返されるも、不明）
私	＜	チョヌン チョソンマルル モルゲッスムニダ。（私は、朝鮮語が分かりません。）※教えてgoo
男G	＜	それだけ話せて分からないというのはおかしいですよ（笑）。
私	＜	それもそうですね（笑）。
女G	＜	現Gさんが、本当にあのアナウンサーに似ています、と言っています。
私	＜	カムサハムニダ。（※途中一回噛んでしまったのが悔やまれるが、似ているのは現地人公認となった。）
男G	＜	それだけ覚えるのにどれくらいかかりましたか？（※同志の鋭いツッコミ、工作員のスカウト狙い？）
私	＜	大体2週間くらいです。

遠くにうっすら建設中の柳京ホテルが見える。

いろんな国のチュチェ思想研究会の記念パネル。日本の研究会の物も。安井田鶴子という個人名が目立っていた。

主体思想塔。エレベーターで上がって行く。※入場料1000円

「見ろ、おまえの町サザンクロスだ。この町のすべての物 草も木も人間すらも 全ておまえのものなんだ！」

と言いたくなるグレーな街並み。※アニメ「北斗の拳」

現地ガイドに語りかける。

私	＜	ナラルルウィヘ、インミヌルウィヘ、ソングンチョンチルル　クワァンチャラヨ　トゥージェンヘ　ナガヤハンダ。※教えてgoo （国のため　　　　人民のため、　　 先軍政治を　　 　　　　貫き 闘ってゆかねばならなりません。）
現G	＜	【※女Gの翻訳を通じて】 先軍政治についてはどう思いますか？
私	＜	【※女Gの翻訳を通じて】 共和国は国土が小さいですから、外敵から国を守る為には必要な事だと思います。（※正直やりすぎです、なんて言えない。）
現G	＜	【※女Gの翻訳を通じて】 私もそう思います。（※彼女もこういうしか無いのだろう。）
私	＜	【※女Gの翻訳を通じて】 外ですし日焼けしてしまいますね。
現G	＜	【※女Gの翻訳を通じて】 既に少し焼けました。
私	＜	大変ですね。

中州に羊角島ホテルが見える。晴れていたら結構良い景色だと思う。

塔の頂上。

塔を降りるエレベーターにて。

現G	＜	【※女Gの翻訳を通じて】 あなたのお名前は？
私	＜	チョヌン、Mイムニダ。（私はMです。）
現G	＜	【※女Gの翻訳を通じて】下の名前は？
私	＜	＊＊＊＊イムニダ。
私	＜	イエップシネヨ。（キレイですね。）
現G	＜	カムサハムニダ。

写真では分かりづらいかもしれないが美人だったので名前を聞かれたのは光栄だった。
日記でも付けているのだろうか。ちょくちょく会いに来れれば良いのだが。

女Gから、「Mさんちょっと疲れていますか？」と聞かれ、「ケンチャナヨ」と言って元気を装ったものの、
飛行機での長旅と昨日の一日中車の旅で疲れが溜まっていたようで、若干頭が重かった。
後で自分の写真を見てみたら、確かに見て分かる疲れ具合の顔で笑えた。

党創建記念塔へ移動。

朝鮮労働党創立記念塔前に到着。現地の左の白い服を着たガイドがこちらに向かってくる。

百戦、

百勝と書かれたマンション。抗日革命闘士達が住んでいるのだろうか。

現地ガイドの女性に語りかける。

私	＜	ウィデハン リョンドジャ イシミョ、グンサエ チョンジェ イシン、チョソニミングン チェーゴサリョングァン キムジョンイルドンジ マンセ！ 。※教えてgoo （偉大な　　領導者であり、　　　　軍事の　 天才でいらっしゃる 朝鮮人民軍　　最高　　 司令官　　　　 金正日　　　　　同志　万歳！）
現G	＜	ほっほっほ、カムサハムニダ。（※満面の笑み）
女G	＜	Mさん、さっき言ってた、ほら、アレを・・・。
私	＜	イエップシネヨ。（キレイですね）。（※言わされてしまった。）
現G	＜	カムサハムニダ。【※女Gの翻訳を通じて】あなたが朝日友好の架け橋となってください。
私	＜	アラッソヨ。（わかりました。）（※重責過ぎて私には務まらないと思うが、できれば本当に何とかしたい。）

高麗ホテルへ戻る。

高麗ホテルの下にあるレストランにて昼食。同志が、「将軍様が考案された冷麺の美味しい食べ方がありまして・・・」と言って、良く見ていなかったが何やら丹念に混ぜながら食べていた。味は日本で食べる酢系のさっぱり系というよりは、だし汁を冷やした感じで美味いかどうかは謎。酢とか入れれば良かったかも（2011/11/30訂正：入れないといけなかった。右の韓国料理屋では最初から酢が入っているので酢を入れなくてもいい物だと思っていた。失礼）。それよりも、この後に出された物に衝撃を受ける。

横浜の関内駅近辺にある韓国料理「李さんの台所」の冷麺と比較。半分凍らされていて、冷えていてさっぱりして美味い！

冷麺の後、小さい器にちょこんと盛られた白いアイスが運ばれてきた。
日本のバニラアイスと同じだと思って口に運ぶと・・・、



！！



日本のバニラほど甘ったるくなくて極めてさっぱり、なんとも言えぬほのかな甘みで超絶美味！
私も相当色んな高級フレンチの店でスィーツを食べてきたが、それらを遥かに凌ぐ不思議な味。
さすがは美食文化の革命家でいらっしゃる将軍様、締めのスィーツにも隙は無い。

同志	＜	食事はどうでしたか？
私	＜	アイスが凄く美味しかったです。
同志	＜	冷麺はどうでしたか？
私	＜	あっさりで良かったです。（※同志すまん、冷麺は微妙だった。）
同志	＜	そうですか。ではちょっと休憩してから次の場所を回りましょう。
私	＜	ホテルのマッサージに行ってみたいのですが。
同志	＜	分かりました。手配します。

旅から帰った今でもあの味は一体何だったんだろうと時々思い返す。
このアイスを食べずにスィーツを語る評論家の言葉は一切信じない事にした。
写真を撮る前に食べてしまったのでアイスの写真は撮れず終いなのが大変悔やまれる。
他の方の旅行記に写真有り→パンガンさんの旅行ブログ
※パンガンさんにリンクを貼る旨をお伝えしようとしましたが会員制で書き込みできませんでした。すみません。

アイスも良かったが、同志の勢いよく美味そうにズルズルすする冷麺の豪快な食べ方が見ていて気持ち良かった。
冷麺はそんなに好きでは無かったけど、それを見た後「こうやって食べるのか！」と思って日本でも同じように食べるようになり、
冷麺を好きになった。

レストランを出てホテルに戻り、マッサージの場所へ案内してもらう。

高麗ホテルの地下で20ユーロを支払い、プールサイドを通ってマッサージの部屋へ。プールは地元？の子供達と
その家族で一杯だった。マッサージ室には30代後半の鼻筋の通った女性と40代のかわいげのあるおばさんが待機していた。
前者の女性に服を脱ぐように言われ、肌着のシャツだけ着ていたらそれも脱ぐように言われ、パンツ一丁になる。
電気を暗くされ、もしかして週刊誌に書かれているような違うサービスが始まるのでは・・・と思ったが、それはない。
丹念なマッサージを受けながら、気持ちよすぎて途中うたた寝。大体は日本のそれと同じだったが、
違うと思った点は関節の関節までツボを押すような感じだった気がする。

マッサージを終えてお礼を言い、持参した純露をいくつか渡してその場を後にした。






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