2013/10/06 ~2日目②~





という事で、カメラを預けてしまうので内部は撮影できない。
社会主義建設偉業の険しい道程が如く長い長い動く歩道に乗り、左右に飾られた偉大な白頭山偉人達の有難い
現地視察、現地指導の写真を眺めながら、お二人を懐かしみつつ内部に入っていく。通路の行く先々でスーツを
着た係員や軍人が見張っていて厳重に厳重を重ねた厳戒態勢。

王宮のような高い天上に豪華なシャンデリアが飾られた部屋に立っている偉大な金日成金正日大元帥達の像に
礼をし、体の埃を落とす風を浴びてから、ヨーロッパ人達と共にまずは偉大な首領金日成主席がお眠りになられて
いるお部屋へ。 まず部屋に入ると冷えきった空気が身をつつみ、薄暗く荘厳な音楽が流れる天上の高い正方形の
部屋に上からうっすら赤い光が照らされ、四方には警護兵が立っている。静かにお眠りになられている金日成主席
の周りをゆっくり礼をしつつ、主席のご威光による朝日友好をしっかりと願いつつ周回。何が凄いかというと、主席の
お肌や髪の毛に艶があり、まるで本当にただ眠っているかのようなご様子である事。私の後に訪れた国内のチマ
チョゴリで正装した女性の団体は、皆すすり泣きながら周回していた。
これはもう、宗教です。参観した市民の目は皆例外無く涙で潤んでいた。

金日成主席が各国から送られたメダル等を展示する部屋を通り、生前に乗られていたベンツや専用列車を見学。
列車の中の設備はテレビがパナソニック、音響設備がソニー製。当時で最高の物をご使用になられていたのだろう。
主席が内国や世界を移動された距離を示す地図があったが、かなりの距離を飛行機や列車で移動されているのが
確認できた。
その後同様に金正日大元帥様のお部屋へ。こちらも先程と同じような厳かな部屋で、アメリカに狙われながらも
最後まで抵抗し続けた将軍の中の将軍を拝みつつ、こちらでも拉致問題解決と朝日友好を念じて礼をしてその
部屋を後にした。将軍様が国内や世界を移動された距離を示す地図もあったが、主席が飛行機での移動が
多かったのに比べて将軍様は色々警戒してか電車での移動の跡が多かった。専用列車の中に将軍様の愛用PCの
MacBookProがあり、世界各国の軍事をこれで研究していたのだろう。

この建物は朝鮮で最も重要な場所なので、北朝鮮とはどういう国なのかここに来れば少し分かる気がする。


錦繍山太陽宮殿(クムスサン) kumsusan palace of the sun
クムスサン太陽宮殿参拝後に外観を撮影、共和国の最高尊厳を十分に堪能できた。共和国を訪れたら興味が無くてもとりあえずここは訪れた方が良い。


日本人の感覚からすれば、早く埋葬してあげた方がよく眠れるんじゃないかと思いますけど。
女G2 我々はここに来ればお二人に会う事ができます。やっぱりいつでも会いたいじゃないですか。
そういうものですか。



ちょっと前にただの広場だった宮殿前が公園化された。ピクニックしている市民もちらほら。

在りし日の首領様と将軍様を懐かしみ、最も敬虔な気持ちで追慕する為に今日も多くの朝鮮人民が訪れている。


ふと記念撮影の集団を見ると、自分より年上の中年男性達なのだがかなり身長が低い人が多い。
恐らくは地方からの参拝者と推測するが、年代的に苦難の行軍に直撃した世代だと思われる。
こういう光景から見ても、苦難の行軍が如何に想像を絶する大変な出来事だったかが見て取れる。
苦難の行軍に加えてデノミでの貨幣価値下落。反乱が起きなかったのは先軍政治の恩恵なのか。

抗日闘争や朝鮮戦争で苦労し、ある程度人民の生活の苦労も理解していたと言われる金日成主席。
人民の為にではなく死後の保存に莫大な金を費やされる事を本当に望んでいたのだろうか。秘密裏に
お二人を革命烈士陵に埋葬し、代わりにハリウッドに極秘で蝋人形作成を依頼してすり替えた方が
みんな幸せになれそうな気がするが、それは大きなお世話か。

参観が終了し、次の場所に移動。車中にて↓


男G3 いつも朝鮮にはお一人で来られます?誰かとご一緒ですか?
いえ、1人です。誰も付いてきませんので・・・(※誘って何かあると大変)
男G3 **ちゃん知っています?
いや、知らないです。
男G3 その女性も1人でこちらに来ます。うちの男Gをオッパ(兄)、私をアボジ(父)と呼んでいました。
女性で1人で来るのはすごいですね。(※英雄主義に満ち溢れた女性革命家である)
男G3 そうなんです。**ちゃん元気かなぁ。(※孫娘みたいな感じで懐かしむ男G3同志)


次からは今まで雨の残念な姿しか撮れなかった観光名所を再訪していく。


平壌の凱旋門 Arch of Triumph Pyongyang
平壌名物、凱旋門。晴れているとその造形も一層際立つ。



まだパリの凱旋門は見た事が無い。男G3同志と2人で歩きながら色んな角度から撮影してみる。
サッカーで有名な金日成スタジアム
金日成スタジアム。


男G3同志は今おいくつですか?
男G3 56才です。この道30年だ。昔は日本にも仕事で行っておりました。
えっ?日本に来た事あるんですか?(※この人達は日本に入国できたっけ??)
男G3 1990年代に貿易の仕事で鳥取の境港の船長と一緒に通訳で日本全国を回っただ。
その時の船長さんに大変良くしてもらって。船長さん元気かなぁ。その方も生きておればもう70歳くらいだ。
へぇー・・・、そんな事が。


後で調べてみると、鳥取の境港と北朝鮮の港町"元山"が姉妹都市だった時期があった模様。なのでちょっと
鳥取なまりがあるのかもしれない。こんな所でも日朝友好の痕跡が見られるとは。軍に行ったり日本に来たり、
このおじさんは明らかに他のガイドとは比べ物にならないくらいの人生経験を積んでいる。



昼食は玉流館、人生で2回も来てしまった。果報者です。日曜なのでお客はかなり多い。

ここでは焼酎がお決まりの模様。キツいけどビールより焼酎派の男G3同志は美味そうに飲む。


男G3同志も冷麺好きですか?
男G3 僕はどちらかというと温麺の方が好きです。(※そういえば平壌温飯という料理も有名だし温麺も美味いのかも)
女G2同務は食べ物は何が好きですか?
女G2 生野菜が好きです。(※イマドキの平壌ガールなのか、最近の日本にもこんな少食OLは多い)
ここはみんな配給の券を貰って食べに来ますか?
男G3 そうじゃなくて、ホラそこ、窓からみえるあそこの建物でみんな食券を買って食事します。
(※高級店ではあるがそこまで敷居が高い訳ではないらしい。客も幹部ばかりという感じもしない)
Daily NK:玉流館を訪問した金正日「北幹部、ホテルで高級料理に舌鼓」



緑豆のチヂミ。ピンデトック?と言ったら、それは南の言い方と言われ、ノクトゥチヂミと呼ぶのが正解との事。
玉流館の冷麺 pyongyang cold noodle
色んな味が混ざった深い味。今回は去年と違いスープがピリ辛だったがこれはこれで悪くない。今年も完食した。


北朝鮮のアイスクリーム
甘味すっきりのバニラ、この味だけはブレない。しかし冷麺を食べている途中なのにアイスが出てきた。食事までマシンリョン速度なのか、去年もこんな感じだった。

以上、玉流館でした。






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